最近寄生虫による病気はほとんど見かけなくなりましたが、ペットや動物由来の寄生虫感染を除いてはそのほとんどが「蟯虫症」という状況です。保育園、幼稚園、小学校で春になると一斉に蟯虫セロファンテープ検査が実施されます。盲腸に住み着いている成虫(♀)が夜間に直腸を通り肛門に這い出して周辺に産卵しますので、2日連続でテープを肛門に押し当て蟯虫卵を採取します。肛門の痒みが症状として有名ですが、無症状だったり、腹痛や落ち着きのなさ、イライラ感などを訴えることもあります。陽性の場合は駆虫剤(医療機関で処方)を服用します。駆虫が成功しない場合は、生活指導に加えて「家族全員治療」が必要になることもあります。家族間で感染を繰り返して難治化している可能性を考えての対応をしなければなりません。
参考資料
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