嫌われものの耳垢、実は大切な役割があります。感染や異物、水、虫などの侵入者から外耳道(みみのあな)を守っています。過去の記事にもありましたが、乳幼児期の耳そうじは予期せぬ体動により外耳道や鼓膜を傷つける可能性もありお勧めできません。一方、大量の耳垢が外耳道を塞いでしまうと鼓膜の状態が観察できなくなります。外耳道から悪臭がする、しきりに耳を気にする、痛みを訴える、耳垂れ(耳から浸出液がでる)、聴き返しが多くなり聴力に不安がある、などの場合は耳鼻咽喉科をご紹介して処置をしていただきます。耳垢には乾いた「かさかさ耳垢」と湿った「やわらか耳垢」(俗称アメ耳)があります。日本人は大多数は「かさかさ耳垢」ですが、欧米では逆に「やわらか耳垢」が多いようです。お子さまが「やわらか耳垢」の場合はご両親の両方あるいは一方が「やわらか耳垢」(優性遺伝)です。病気ではありませんが、時には外耳道の湿疹や炎症で耳垢が湿潤することもあるかもしれません。耳そうじ目的で受診する際に耳鼻科医師にご相談ください。
参考資料
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