子育ての中で「うちの子の発達は大丈夫だろうか?」と心配になったことがあると思います。這い這いをしない、一人では立てない、歩こうとしない、言葉がでない・・・など。発達には一応の目安がありますが、実際には多くのバリエーションがあるようです。
①あらゆる面で平均的(意外に少ない)。
②最初は平均的だが次第に早くなる。
③最初は平均的あるいはやや早いが、後に退行あるい遅れる。
④ある面では早いが、ほかの面では平均的あるいは遅れている。
⑤あらゆる面で早い。
⑥ある面では遅れているが、ほかの面では平均的あるいは早い。
⑦あらゆる面で遅れている、しかも状況が改善せず持続する(=精神発達遅滞)。
⑧大部分の面で遅れているが、のちに平均に追いつくあるいは追い越す(出だしが遅い子)。
⑨発達が中断する。中断ののちに突然発達が再開して加速する(言葉の発達によくある)。
発達には広い幅があります。正常と異常の間にはっきりと線を引くことはできません。ある程度の目安となる一里塚(ある能力を獲得する標準的月齢あるいは年齢)からどの程度隔たっているかに加えて、他の発達分野との関連性について総合的に判断しなければなりません。1回目の診察や健診ではある程度の観察ポイントを把握することに留め、月単位、年単位の長い観察のなかでゆっくりと判断していくことが大切と考えます。
R.Sイリングワース著(山口規容子訳)The Normal Child より一部抜粋
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