B型肝炎はすでに実施されている母子感染(垂直感染)予防事業のみでは完全制圧はできていません。言い換えれば、意外に近いところにB型肝炎ウィルスが存在している可能性があります。母親以外の家族(父親・兄弟・祖父母)だけではなく、保育園、幼稚園、学校、習い事教室など地域のあらゆる場所で感染するリスクがあり、しかも、最近はより感染力の強いタイプのB型肝炎ウィルスが増えつつあるとされています。噛みつかれた、ひっかれた、ペットボトルの回し飲みをした、友達が食べたハンバーガーをそのまま食べた・・・など感染予防は血液だけに気を付けていても不十分です。可能性が0ではない限り「B型肝炎ワクチンは必要ない」とは言えないと思います。乳児期のできるだけ早い時期に接種を開始するほどワクチン接種後の免疫獲得率が高いとされています。罹る、罹らないと考えを巡らせるより、防げる可能性が高い感染症にはワクチンを接種して立ち向かう積極的姿勢が大切と考えます。「自分を守る」と同時に「自分に関わる人を守る」、さらに「将来的に地域からウィルスを排除する」ところまで考えを及ぼしながら、お子様のB型肝炎ワクチンの接種をご検討いただき出来るだけ早い時期に接種を完了する(6ヶ月かけて3回接種)ことをお勧めします。
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