「ひきつけをおこしています」と電話口での悲壮な声。お子さまがビクビク震えているのを冷静に観察できる人は当然ほとんどいらっしゃいません。まずお尋ねすることは「意識があるかどうか」です。呼びかけに返事があれば少々余裕があります。次に「呼吸をしているか?」と「熱がありますか?」とお聞きします。発熱があればいわゆる熱性痙攣(けいれん)が考えられますが、すべてではありません。熱があるなしに関わらず、呼吸状態が悪い場合(顔色蒼白・呼吸が止まるか浅い等)にはさすがに危険ですので救急車を要請してER搬送の適応でしょう。正確にはひきつけ=痙攣(けいれん)ではありませんが、一般の方に説明する際にはほぼ同義としてお話することが多いようです。痙攣(けいれん)の中には意識障害を伴わないものもあります。
<ひきつけの種類>
①熱性痙攣
②憤怒痙攣(=泣き入りひきつけ)
③てんかん
④基礎疾患があるもの:髄膜炎・脳炎・電解質異常・低血糖など
⑤痙攣様の現象(非けいれん):発熱に伴う悪寒戦慄(=震え)・ヒステリー(=演技的なもの)など
それぞれの解説はまた次の機会におご紹介いたします。
まずは慌てず、人を呼んで、呼吸の確保を最優先に対応するように心がけましょう。日頃から頭に入れていると、少し落ち着いて行動できます。
参考資料
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