もともと乳幼児は「お腹が大きい」と感じるものです。ほとんどは空気の呑み込みや便秘によるもので心配する必要はありません。元々ある臓器(肝臓、脾臓、腎臓など)が感染症の結果として大きく肥大していることもありますが、注意しなければならないのは「腹部腫瘍」です。小児科医は診察の流れで無意識に、時には意識してお子さまのお腹に手を当て、何か触れないかを確認する習性が身についていますので、鼻水や湿疹などの診察の際に偶然発見される腫瘍もあります。しかし、お子さまが泣き叫んだり、体が緊張している場面では腹部触診(触れて探る診察)は非常に難しいので、「お風呂に入っているときやぐっすり眠っているときにそっとお腹に手を当ててみてください」とご両親にお願いすることがあります。お子さまがリラックスしてお腹の緊張が柔らかくなっているときがチャンスです。何か硬いものが触れると感じたら、必ずかかりつけ小児科医にご相談ください。腫瘍の可能性が少しでもあれば、できるだけ早く詳しい検査をお受けいただくために病院小児科、あるいは直接に小児外科医をご紹介します。
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